エキスパート・ディレクター × 代表パートナー
投資先とLPを支える「攻めのバックオフィス」

グロービス・キャピタル・パートナーズ(以下、GCP)では、ファンドの運営管理や投資先支援の基盤となる「アドミチーム」が、キャピタリストと並走しながら組織を支えている。今回は、アドミとして長年GCPを支えてきた金井さんと、現場でともに働くキャピタリストの高宮さんに、アドミの役割や進化、そして求める人物像について話を聞きました。
(Photo by Ryohei Nomoto)
エキスパート・ディレクター
金井 祐子(かない・ゆうこ)
大和証券を経て、2002年2月グロービス・キャピタル・パートナーズの前身であるエイパックス・グロービス・パートナーズに入社。以降、一貫してファンド管理業務に従事し、現在はファンドアドミチームの統括を担う。
代表パートナー
高宮 慎一(たかみや・しんいち)
Forbes日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」2018年1位、2015年7位、2020年10位。コンサルティング・ファーム アーサー・D・リトル(ジャパン)を経て、GCPに参画。東京大学経済学部卒(卒業論文特選論文受賞)、ハーバード経営大学院MBA(2年次優秀賞)。投資実績として、IPOはアイスタイル、オークファン、カヤック、ピクスタ、メルカリ、ランサーズ、M&Aはしまうまプリントシステム、ナナピ、クービックなど。
会計から投資実行、ポートフォリオ管理まで、VCの根幹を担う
── まず、アドミチームの役割について教えてください。
金井:
GCPのアドミは、ファンド運営実務の全般を担当しています。大きくファンド会計とポートフォリオオペレーションに分かれますが、投資家対応や、投資先対応をキャピタリストと連携しながら行い、その業務は多岐に亘ります。具体的には、ファンド組成・清算実務、投資家に出資履行頂くためのキャピタルコールや分配といったキャッシュフロー管理、税務、財務諸表の作成や投資・売却の実行オペレーション、投資先の株主としての総会事務、投資家に向けた四半期報告書の作成、監査対応といった領域で投資家と投資先の実務的ブリッジともいえますし、ファンド運営においては縁の下の力持ち的な役割です。
── 高度なオペレーションが求められる印象を受けます。
金井:
はい。投資家向けの四半期報告書作成のような定型業務をしながら、投資実行や売却などの投資先に関する非定型業務を正確に、適切に対応する必要があります。GCPでは設立時期やケイマン籍や日本籍など国籍が異なるファンドを複数本運用しています。それぞれのファンドに出資頂いている国内外投資家からの問合せ対応や、投資先の状況に応じた臨機応変な対応と適切な判断が求められます。
アドミがいるから、キャピタリストが走れる
── キャピタリストの視点から見て、アドミの存在はどのような意味を持ちますか?
高宮:
GCPのアドミチームは、単なる事務担当ではなく、“攻めのバックオフィス”です。たとえば投資判断が下る前からクロージングに向けて準備を進めてくれるなど、キャピタリストの思考や動きを先回りして支えてくれます。そのおかげでスピード感を持って意思決定し、実行に移すことができる。信頼の厚いパートナーです。
── LP(ファンドへの投資家)対応もアドミの重要な役割のひとつですね。
高宮:
GCPの場合、LPは殆どがグローバルに投資している機関投資家や海外投資家なので、レポーティングは、グローバルスタンダードにて行われています。グローバルスタンダードになっていないとそれだけで投資していただけなかったりしますし、アドミのクオリティでLPからの信頼にもつながっていますね。

世界標準を取り入れながら、ゼロから作ってきた仕組み
── 金井さんは、GCPに20年近く在籍されているそうですね。
金井:
そうですね。GCP自体も創業から25年以上経ちますが、私が入社した頃はまだ2号ファンドを立ち上げたところで、日本でVCという言葉も一般的ではありませんでした。アメリカの一流といえるVCとジョイントベンチャーを組んでいたこともあり、そこからファンド運営実務のノウハウを学び、日本で実装してきたのがGCPのアドミの原型です。
今では、そのグローバル基準のファンド運営を、すべてインハウスで行える体制が整っています。これは日本のVCではかなり珍しいと思います。
常に新しい挑戦があるから、飽きることがない
── 業務の幅も広く、チャレンジングな環境だと感じます。
金井:
そうですね。VCのアドミの仕事は、業務範囲が広く、定型化だけで進められるものが少ないんです。スタートアップと向き合っていることもあり、その状況によって都度対応を考える必要があると思っています。ルーティンワークとしてただこなすのではなく、常に何を優先させ、何を求められているかを考え最適な解を探すことが求められるので、新しいチャレンジができ飽きることがありません。
高宮:
GCPでは、外部委託せずにアドミ業務をすべて内製化しています。キャピタリストだと自分の案件しか見えないところを、アドミだと全体が見えているし、キャピタリストとの距離も近い。自分の仕事が投資やファンド運営にどう影響しているかを実感できるのが魅力だと思います。

一緒に考え、共に創る。そんな関係を築ける人と働きたい
── どんな人にGCPのアドミを担ってほしいと考えていますか?
金井:
ファンドやスタートアップへの興味がある方はもちろんですが、キャピタリストが投資業務に専念するために、必要なインフラを整え安定した業務運営に貢献したいと思う方と一緒に働きたいです。
GCPは新しい産業を創造し未来を創ることを目指すファンドを運営しています。その縁の下の力持ちとして、主体的に学び動ける方、自ら考えて工夫することが好きな方にとって活躍の場があると思っています。最初はわからないことだらけだと思いますが、段階的な成長を支援します。
── 最後に、応募を検討している方へメッセージをお願いします。
金井:
GCPのファンドアドミニストレーションは、長年の経験と知識に加え業務が多岐に亘るため、プロフェッショナルとして成長できる環境がありますし、スタートアップの未来を支えるという面でも、非常にやりがいのある仕事です。興味のある方は、ぜひご応募いただければ嬉しいです。
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